高層難民
高層難民というタイトルにひかれて借りてしまいました。
最近ベイエリアを中心に超高層マンションの建設ラッシュが続いていますが、地震の発生により、電力供給がストップした場合にエレベーターの停止し、水道についても、くみ上げるポンプもやはり電気を必要とするために、水道も使えなくなるという状況になってしまい、そういう状況におかれた人を高層難民というふうに書かれていました。
読んでいる最中に
「でも階段があるから、特に問題ないんじゃないの?」
と思ったのですが、例えば被災地に届く救援物資を、通常の家屋ならば、救援物資をもらって、自分の家に持って帰ればいい所を、こういう所に住んでいる場合に、救援物資を抱えて、地上から100mとか200mにある所まで階段を往復するというのは、正直かなりの体力がないと出来ないでしょうし、自分にはおそらく出来ないと思います。
こういう超高層マンションに住んでいる場合に地震にあった場合の生き残りのマニュアルが書かれていており、最初に書かれていたのは水の確保。
普段から備蓄していれば良いのでしょうけど、もしもそういう備えが無い場合には、トイレのタンクにある水を利用するというもので、タンクにはだいたい8〜10リットルの新鮮な水があるそうなので、これを利用するということを勧めています。
そのためにも、普段からトイレのタンクを清潔にしておくことと、実際にそういう状況になった場合には、間違ってタンクの貴重な水を流してしまわないように、レバーをガムテープ等で固定しておくことが大切と書かれていました。
食糧については備蓄をしていないとどうにもならないですが、日本の場合には3日もすれば行政などから避難所に食糧が供給されるシステムが確立されているそうなので、最低3日分の備蓄がやっぱり必要みたいですが、備蓄する非常食として、味付けが濃くって喉が渇くようなものとか、水やお湯がないと戻せないようなものは、貴重な水をムダに消費してしまうわけなので、あまり役に立つとはいえないそうで、著書の方はカロリーメイトを勧めていました。
時代の移り変わりとともに、地震発生時に起こる災害も色々あるそうで、例えば阪神淡路大地震では、熱帯魚のヒータが原因で火災が起きたという報告もあるそうですし、新潟の地震では、避難所生活での集団生活にストレスを感じて、自家用車で過ごしていた方がエコノミークラス症候群になるということがあったりしており、今後大地震が起こった際には、この本に書かれているような高層難民が生まれることによって、それに伴う事故も生じてしまうのかもしれませんね。
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