40歳からのキャリアチェンジ

20代はエンジニア・PM、30代はWeb系エンジニア向けのキャリアアドバイザー。40代の今はフリーランスで開発含めて色々やってます。技術ネタとしてはRuby/RailsとJavaScript関連あたり

未来を変える80人



なぜか最近読む本が、社会問題を扱うようなジャンルが多く、この前やっと予約していて順番が回ってきた未来を変える80人 僕らが出会った社会起業家という本は、世界中で、活躍している社会起業家の実例集といった感じで、何か社会貢献をしたいと考えているような人にとっては、オススメかと思います。

著者の方はフランス人なのですが、彼らが会いたいと思った社会起業家と思える人物に実際に会いにいく旅の集大成となっているのですが、その例として


  • 有機農法で従来と同等かそれ以上の生産性を達成した農家


  • 有害物質の販売量を増やすこと無く売り上げ増加を達成しつ、同時に環境負荷にも考慮した化学薬品メーカー


  • 商品の梱包材が土中、河川に堆積せず、分解されて肥料となるものを開発した人


  • 融資した人の3/4を極貧生活から救うだけでなく、採算が取れている銀行





という感じの例があり、それ以外にもワクワクさせてくれるような話が盛りだくさんで、分量は多いですが、結構あっという間に読み終えました。

この本に出てくる人達の共通している所としては、何かの問題に対して、単に批評をしているのではなく、実際に自分たちが行動を起こすことで、変化をもたらした人達である、
未来に警鐘を鳴らすだけではなく、問題や行き詰まりを認識しつつも、楽観主義を捨てずに代替案を示す。(P.16)
という人達です。

その中の1人に、古野隆雄さんという合鴨をつかった有機米の栽培にとりくんだ日本人も紹介されているので、こういう外国の方が書いた本で、こういうジャンルの本で日本人が取り上げられているのは、なんだかちょっとうれしいですねー

古野さん以外にも、コラム的な扱いで、更家悠介さんという方が社長のサラヤという会社の洗剤は生分解率(微生物に食べられることで、自然に変える)が99.9% という製品をつくられているそうで、これはかなり驚異的な数値で、これと同等のことをやっているのが、この本にもでてくるエコベールという会社の製品で95% で、EUでは、この生分解の認証基準があるそうで、それが60% ということなので、両社ともにずば抜けて凄いみたい

この本に出てきた登場人物の方で知っていたのは、マイクロクレジットで有名なグラミン銀行創設者のムハマドユヌスさんという方と、あとは、以前食糧テロリズム―多国籍企業はいかにして第三世界を飢えさせているかという著者のヴァンダナシヴァさんくらいで、こうやって見ると、まだまだ知らないことがたくさんあるなぁー


未来を変える80人 僕らが出会った社会起業家



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おすすめ度の平均: 4.5

4 社会はこんなに動いている!
5 やる気にしてくれる素晴らしい本
4 社会起業家ダイジェスト(星3.5つ)