月刊アスキーの2007/3号の特集2の落ちこぼれより深刻「吹きこぼれ」というタイトルで、妹尾堅一郎さんという方が書かれていたので、引用ばっかりだけど自分用にメモ。
プロの人々の能力図は左図のようになります。縦が専門性の軸、横が領域性の軸です。プロならば専門性の軸は通常より高いし、領域性も通常の人よりある程度広いでしょう。しかし専門家の中では普通です。この領域に入る人を "普通の専門家"と呼びましょう。そしてここからプロは自分の専門性をさらに高度化しようとします。縦軸方向に伸びれば"ハイグレードプロフェッショナル"に横軸方向に向かえば"ワイドプロフェッショナル"そして対角線方向に伸びて行けば、"ハイパープロフェッショナル"です。
〜中略〜
往々にしてしてプロが勘違いするのは、みんな専門性の領域を決めたままで深堀しようとする。結果的に深堀はされるかもしれないけれど、ほかがまったく見えない、いわゆる"専門バカ"になりかねない。
このあたりは、たしかヒューマン2.0でも専門家を束ねる集団 人物として、ある程度高度な専門知識を幅広くもった ジェネラリスト のような人物についてたしか触れられていましたが、今後、本来の言葉が意図してるジェネラル(*)な人が一定数存在する必要があるのでしょうかね。
知的マネージメントの世界でも「実践的な教科書がない」という話はよく聞きますが、先端領域なのでそれは当たり前なんです。ではどうするか?やりかたは2つあって、1つは実践訓練です。実践さながらの試合形式の稽古を数多く行う。
〜中略〜
そして、もう1つのアプローチが「互学互修」です。先端、専門領域は教科書がないのですから、それぞれの分野で知恵のある人々がお互い"教え合い・学び合い"を行うのが手です。そうすれば、「そういうやり方でやるの?僕はこうしているよ」とか「ならばこうしたら?」といった形で知が生まれてくる。
身近な所で見聞きするところでいうと、ITエンジニアで、ある程度のレベルにあるプログラマーの方達が、定期的に勉強会を開催しているのは、まさに「互学互修」なのかなぁと。
実際先日参加したようなデブサミのセッションに来ていたShibuya.pl やShibuya.jsのような渋谷界隈におつとめのPerl/JavaScriptのプログラマーの方達も自分の持っているノウハウを自分のブログ上で書くことで、他の人から、
「それって、こうできるんじゃねぇの?」
といったコメントやTBもらったり、あるいは仕事とは離れた所で、自分の考え付いたアイデアを実際にコード書いて、公開していたりという意味で、実線訓練を積んでいるかと思うけど、こういうレベルには、あと一歩という所で、とどまっている人達にとっての「実践的な教科書」になり得るものを考える必要も今後を考えると必要なのではと思いました。
(*)ジェネラリストという言葉が意図している所を、妹尾堅一郎さんは次のように書かれていました。
最後に、プロはいろいろいるわけですが、彼らだけがいればよいわけではない。実はプロを使う人がメタレベルで必要です。一段上でプロの連中を仕切る人をなんと呼ぶか。それを"ジェネラリスト"と呼びます。日本ではあまりよいイメージではない。事務系のなんでも屋さんというイメージでしょうか・でも本来はそうではない。ジェネラル(General)とは、英語で将軍という意味です。
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