日本におけるケチャップの具体的な使用例のひとつであるナポリタンは、ケチャップが日本にとりこまれただけではなき、必要にして十分な工夫と一体化させられた上で完璧に使いこなされ、日本そのものとなっている、という事実だった。(53ページより)という記述が本書にはあったのですが、さも昔から日本で当たり前のように存在しているような、しかもイタリアンではなくナポリタンという名のケチャップ炒めパスタとでもいえそうなこの不思議な食べ物にちょっとしたノスタルジーを著者は感じているように思いましたが、自分なんかは、そういのが感じられない世代。
ナポリタンって聞くとお弁当の横の冷たくなった付けあわせのイメージが最初に出てきてどちらかというとネガティブなのが頭に思い浮かびました。
もう1つ違ったイメージとして、喫茶店に父親と一緒に、出かけた時に見かける何となく気になる美味しそうなご飯という相反する感情も想起させるけど、今の時代の人やそれ以前の人にとってナポリタンという日本的な食べ物に対する印象がどんなものかなぁーって、思わせるちょっと不思議な本でした。(何故これを図書館で予約したかそれすら忘れてた)
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