40歳からのキャリアチェンジ

20代はエンジニア・PM、30代はWeb系エンジニア向けのキャリアアドバイザー。40代の今はフリーランスで開発含めて色々やってます。技術ネタとしてはRuby/RailsとJavaScript関連あたり

無駄と思うのは立場によって変化する



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昨日は、仕事帰りに渋谷でオフ会に行ってきたのですが、参加した方の職場環境がかなり両極端な2人がたまたま参加しており、

・かなり放置プレーで、とにかく現場でどうにか揉まれて今に至った人(仮にAさん)
・前職はサービス業を長年やっていて、1年ほど前にネットワークの仕事に興味を持って転職をして、現在の職場では、職場環境でしっかりと勉強出来る環境も整ってて、検証環境もしっかり揃ってて、上司もしっかりとした教育プランを考えてくれる環境で仕事をしている人(仮にBさん)

という感じ。

自分の経験としては、どちらかというと、前者に近い環境で結構サバイバルしてきた経験があるから、そういう環境を乗り越えることで、ちょっとしたことではへこたれない精神力のようなものは身に付いたけど、それっていうのもその当時の会社の状況がまだまだ小さい環境だったこともあって、周りの人を構っている余裕もない状況だったから、まぁある意味仕方が無いという感じでした。

自分がその当時”無駄なことに時間を費やしてほしくない”と思ったことは最近読み終えた無駄学 (新潮選書)という本によると、決して無駄でもないように思えるのですが、少し関連する内容を引用すると
立場を変えると無駄が無駄でなくなる例だ。つまり同じ行為でも社員にとっては無駄と感じ、会社組織全体としては有益なものになっていた(無駄学P.40より)
と書かれていました。

こういう経験というのは、短期的には決して得にはならいように思うけど、その作業の過程において様々な失敗や問題点を見つけることをしているだろうし、それを経てはじめて何が無駄なのかというのが認識できる知恵が身に付くんじゃないかと思います。

またまた無駄学から引用すると
誰かがうまく経験してうまくいったところだけを教えてもらえば効率がよいと考えている人には一生知恵はつかない。たとえ失敗しても挑戦した人には多くの知恵が身に付いているのだ。(無駄学 P.186より)
とあるように、こういう無駄と思える作業って、他人のためにやっているようで、実は自分の身になるんじゃないかと思います。

これだけ書くと、Bさんの立場が無いので、1つ加えておくと、このBさんも今の仕事こそ、しっかりとした環境が揃っているので何不自由なく仕事ができるから、本人としては、そんな環境で仕事をするのが申し訳ないという気持ちがとっても強いようですが、そういう気持ちが持てるのも、今のネットワーク関連の仕事をする前のサービス業でおそらく色々な経験や失敗をしているからこそ、今の仕事場において、何が必要なことで、何が無駄なのかというのがある程度見えているんじゃないかと思います。

会社組織全体で考えれば、こういう人が1人いることで、組織力もあがるだろうし、全体のパフォーマンスがあがることで、現在やっている仕事だけではなく、もっと違った仕事の広がりがもてる可能性もあるだろうから、当面は今の環境を教授しつつ、今の恵まれた環境で将来に向けた準備をしっかりしておくべきなんじゃないかなぁーと。