最近、Node.js+expressなコードをずっと書いてて、ホントはそっちの話を書きたいのですが、昨日ペパボとHerokuの中の人に聞くチーム間コミュニケーションのホンネというイベントを実施したので印象に残った話とか、運営面で工夫したことについて長文ですが振り返っておこうと思います。
イベントの中での印象深いトピックスについて
告知文の中で
Web系の企業の中では、会社に成長に伴い多様な価値感を持った人が集まってきたり、国・文化的な背景が異なる人が同僚というようなケースなど、多種多様な環境があるかと思っています。
そういう環境の中で
「ひとつのチームとして動いてくために日々どんな取り組みをされているか?」 「そもそもチームビルディングの考えはあるのか?」
といったテーマに触れる
ということを書いていたので、チームとして動くための工夫や取り組みみたいな所について、お2人にお話してもらいつつ、そこから派生する話題について話を広げたり、少し掘り下げたりという感じで進行をしていきました。
物理的な距離が遠くなることでのコミュニケーションの難しさ
チームメンバーが海外の方というのは、万人にあるわけではないですが、Web系の企業の人の場合に、何らかの事情でチームメンバーが物理的に離れている状態の中で仕事をする状態があるのかなと前から感じていたので、このテーマを取り上げてみました
自分自身の前職での経験(*1)もあるのですが、チームメンバーが海外の方という状況の中でのコミュニケーションというのはとても難しいかなと思ってます。
具体的にどういうことかというと、互いの「人となり」をよく知る機会がない状況の中でメール、チャット、という手段を使いながら仕事を進めていっても、テキストベースのやりとりは、どういう意図で書いてるのかという、行間がイマイチ読みづらいことが多々あったりしました。
ペパボもHerokuだけではなかった
今回登壇いただいたペパボの梅谷さん、Herokuの織田さんはそれぞれチームメンバーが物理的に離れてる環境で仕事をしてる経験があったのですが、参加いただいてる方の状況を聞いた所、参加された方の1/3位の方が、こういう環境で仕事をしてるとのことで、意外と多いなぁというのが個人的な印象です。
オンラインコミュニケーションの手段が整ってて、そういうのを利用する習慣があるWeb系企業の人ならではなのかもしれませんね。
「物理的な距離」をどう定義するか?
私の中では、物理的に離れたというのは、東京ー茨城とか、東京ー福岡とか、日本ー海外・・みたいな状況のことしか想定していませんでした。
ただこのテーマの話の中で梅谷さんが切り出してくれた話を聞いて、一見すると近そうだけど、実はそうでもないケースがあるっていうことに気づきました。
どういうことかというと、自分たちが係るサービスに関わる人達(カスタマーサポートの人なども含めて)がこれまではみんな近くにいた状態だったのが、同じビル内の違うフロアーに移動になったことにより、これまでのようなコミュニケーションスタイルではなくなったとのこと
私も、前職での仕事をしてて、当初は部署全体で5,6名程度だったのが、会社の成長とともに、倍以上に膨れ上がった時期がありましたが、振り返ると、梅谷さんが話していたようなことがあったように思います。
コミュニケーションが難しくなるからこそ意識されること
Herokuの織田さんの話の中で、直属の上司との定期的なコミュニケーションを取る機会として、1on1 という個別ミーティングが1周間に1回、1時間程度の時間をさいて、実施されてるというお話が出ました。
私も前職が外資系だったのと、組織の仕組みが大幅に変わって以降、上司が外国の方になるケースが出てきて以降、こういう1on1のミーティングの場があったので、外資系ならではと感じていた所、それに近いことを、Web系の企業にいる梅谷さんも意識してやっているというのを聞いて、ちょっとビックリしました。
ただ、梅谷さんの人となりを知ってるのと、少し前からリーダーに昇格になったからこそ、彼の中ではリーダーとしてどう振る舞うべきかという理想形を持ってて、そのために日頃何をするべきか意識して行動してるのだろうし、その1つとして、こういう1対1のミーティングの機会を定期的にメンバーと持つ姿勢につながってるのかなと、横で感心しながら聞いてました
文化の違い
後半の参加者からの質問の中で、「文化の違い」というキーワードが出ました。
織田さんのような外資系企業の場合における場合の文化は、イコール国民性という感じになるかと思うし、実際私もそういうニュアンスなのかなと思って、聞いていました。
一方で、日本企業における文化の違いという意味合いもあるのかなと、参加者からの追加質問で気付かされました。
同じチームの人達のこれまでの経歴の違いからくる文化の違い、つまり、それぞれの人がこれまの社会人生活を過ごしてきた中での、企業「文化」の違いからくる考え方の違いもあるし、Web系の企業の場合には、こういう所の文化の違いによって仕事上のコミュニケーションがなかなかうまくいかないこともあるののかなと気付かされました。
非公式な場のコミュニケーション
後半の参加者からの質問の中でランチタイムも一種のコミュニケーションの場として機能してると思うが、実際の所、ペパボ、Herokuではどうかという話が出て、これはこれで面白い視点だなと思って聞いてました
Herokuの織田さんは、基本的には常にみんな一緒にいるわけではないが、Heroku本社に行った場合には、ランチタイムでは、お互い交流するとのこと。
梅谷さんの方は、入社してかなりの年数経過してるが、ランチを一緒にすることはないとのこと。むしろ他部署の人とのランチに積極的に顔を出してるようです。
この話の展開で気になったことがあったので、「タバコ部屋での非公式なコミュニケーション」みたいなものがあると思うが、そういう場面が実際にあるのかどうかというのを私の方から聞いてみたところ、梅谷さん自身タバコ吸わないけど、そういう場には必要に応じて、顔を出してるそうです。
常にというわけではないみたいですが、例えば、会議中の相手の表情とかで、何か考えがありそうというような人がいた場合に、その人がタバコ部屋にいく素振りを見せたら、それとなくついていくみたいな時に行くそうで、こういう歩み寄れる姿勢というのは、個人的には見習いたいなぁと感じました
タバコ部屋でのコミュニケーションについては賛否両論ありますけどね^^;
運営面での工夫
気づいたら、今回で4回目のこのトークイベントですが、過去3回の運営と基本的には同じように実施しました。
ただ、毎回告知文に書いてるように、登壇する人や、参加者同士の交流を図ってもらいたいというのが根底にあるので、参加者をもう少し巻き込むために、トークセッションでの質疑応答の所を工夫してみました。
具体的には
- 受付段階で自己紹介カードを渡し、ご自身の職業を2軸(1つの軸は開発より or インフラエンジニア寄り。もう1つの軸は メンバー or マネージャー)のどのあたりになるか記載してもらった
- 30分ほどパネラーの話をしてもらって、ある程度メインテーマに関する話が出たら、参加者隣同士で、「受付段階でお渡しした自己紹介カードを使って、自己紹介しつつパネラーに聞いてみたいことを、話し合ってください」 と促す
- 話し合ってもらって質問したいことをポストイットに書いてもらって、それを回収
- ポストイットの質問で、パネラーが話しやすいものをピックアップして、それについて話し合ってもらう
という感じにしました。
この類のトークイベントで最後の方に、主催者/進行役から
「質問ある方いますか?」
とやっても、シーンってなって気まずい雰囲気になりがちですが、
- 元々の狙いの参加者同士の交流が促進出来る
- ワイガヤした雰囲気も作れる
- 質問内容がバラエティーに富んだものが出てくる
と、イイコトづくしだなと思いました。
これは、私のオリジナルではなく、先週やったビールのイベントでgumiの高柳さんが行っていたのを横で見てて、いいやり方だと思ったので早速チャレンジしてみました。
こんな感じで、色々な角度の質問が5分から10分程度の短い時間の中で多数出たので今後の運営ではこの要素をしっかり取り入れていこうと思ってます
最後になりましたが、事前に細かい打ち合わせとかをしないという無茶ぶりな状況の中で登壇いただいたペパボの梅谷さん、Herokuの織田さん、ならびに、毎回会場を利用させてもらってるコワーキングスペース茅場町 Co-Edoの田中さん、どうもありがとうございました!
(*1)もう10年以上前の話です