40歳からのキャリアチェンジ

20代はエンジニア・PM、30代はWeb系エンジニア向けのキャリアアドバイザー。40代の今はフリーランスで開発含めて色々やってます。技術ネタとしてはRuby/RailsとJavaScript関連あたり

ヤバい経済学

ヤバい経済学をやっと読み終わりました。

「犯罪者はみんなどこへ消えた?」という章でアメリカでの犯罪減少の原因についての考察がされていて、よく言及されるようなこと(例えば、画期的な取り締まり戦略、懲役の増加、クラックその他の麻薬売買市場の変化)が原因ではなく、中絶を認めるようになったということが書かれてました。


画期的な取り締まり戦略として、一番わかりやすい事例として、ニュ−ヨーク市警で取り入れられた割れ窓理論を元にした犯罪の取り締まり策で、これによって、犯罪が減少したというのが、とても受け入れられやすい話だと思うし、実際私もそうなのかと思ったのですが、

まず、ニューヨーク市で犯罪が減り始めたのは1990年だ。1993年の終わりまでに、窃盗や殺人を含む暴力犯罪は、もう20%近く減っていた。でも、ルドルフ・ジュニアー二が市長になったーそしてブラットンを任命したーのは1994年の初めだ。2人がやってくるずいぶん前に犯罪は減っていたのである。
という考察をしており、それ以外にも、犯罪減少の要因として言及されることについて筋の通った内容を展開しています。

で、著者の考えの中絶を認めたという部分についていうと中絶の合法化が州全体に広まる前に先立って認めていた5つの州(ニューヨーク、カリフォルニア、ワシントン、アラスカ、ハワイ)では、他の州よりも早く犯罪が減り始めていて、1988年から1994年の間に他の州と比べると13%も減っているそうで、さらに1994年から1997年の間の殺人率は他の州より23%余計に減っているそうです。

これだけではなく、中絶率と犯罪発生率の相関関係があるかどうかを確認したところ、1970年代に中絶が高かった州は1990年代の犯罪がより大幅に減少しているそうです。犯罪に影響を与える色々な要因(警察官の数、州の投獄率、経済状態)を調整してもやはり相関関係があるそうです。