中村屋のボース
プーチンのロシアとインド世界を読むというエントリでちょっと触れましたが、中村屋のボース図書館にあって誰も借りていなかったので、今日から読み始めたのですが、かなり面白くって、とりあえず約1/3ほどまで、読み進めました。
「はじめに」という章で
創業当時はパン屋であった中村屋が、なぜ、日本で初めて本格的なインドカレーを売り出したのだろうか?とあったので、今日読み進めた所で、だんだんとその辺りがあきらかになってきました。
〜中略〜
実は、そこには、インドと中村屋をつなぐ数奇なドラマがある。
本書の主人公であるインド人のラース・ビハーリ・ボースは1910年代のインドを代表する過激な独立運動の指導者で、紆余曲折を経てインドから国外へ逃亡することになり、日本にたどり着くが、そこで国外追放という危機に陥った際に、中村屋の方が匿ってくれることになったのですが、当然人目につかない所での生活を余儀なくされる上に、日頃の世話を焼いてくれる人が英語が出来る人ばっかりなわけではないため、かなりのストレスを受けている状況で、唯一の楽しみが、匿ってもらっている部屋に調理器具をつかって料理を作る事だったそうで、それがインドカレーのルーツになっているそうです。
ちなみに
中村屋で「インドカレー」が商品化されるのは、これから12年後の1927年のことだ。とのこと
こんなカレーの豆知識はどうでもよくって、このボースという人物像と、その当時の日本、インド、あとはインドを支配していたイギリスの関係なんかが、よくわかり意外に文章が読みやすいので、借りてよかったかも。
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