40歳からのキャリアチェンジ

20代はエンジニア・PM、30代はWeb系エンジニア向けのキャリアアドバイザー。40代の今はフリーランスで開発含めて色々やってます。技術ネタとしてはRuby/RailsとJavaScript関連あたり

ヤンキース流広報術



ヤンキース流広報術を読んだのですが、結構広報っていう仕事は色々気を使う仕事なんですねー。なんでそんな風に感じたかというと、著者の方は
広報とはどんな仕事をする所なのか、片っ端から資料を読んだ。そして、その中でひとつの結論を得た。それは「信頼関係(a relationship of mutual trust)」ということだった。簡単にいうと、球団、選手、メディアとの信頼関係を、どう作っていくかということだ。(P.20より)
というスタンスで広報活動に取り組むようになり、それぞれを公平に扱いつつバランスよく対応するというのは言うのは簡単だけど実際はかなり難しいかと思うけど、読んでいて感じたのは、Win-Winになる状況を常に考えて行動してきたのかなぁと思います。

松井選手への取材をとっても日本から大勢の報道陣が球団におしかけることになってロッカールームにまで松井選手の取材に大勢の報道人がおしかけると、周りの選手の中には、嫌な思いを抱き結果トラブルになるかもしれず、かといってそういう報道陣をむげに扱うこともできない状況になるため、著者の方がとった行動としては、松井選手には毎日インタービュに答えてもらうかわりに、クラブハウス内の取材は遠慮してもらうといった形で、双方にとっていい結果を与えるような状況を作り出したそうです。

この本を読んで思ったけど松井選手ってほんと人間が出来ているなぁと感じました。

常にファンや周りの人たちのことを気にかけてるのは当然のことながら、アメリカ側のメディアとの懇親会を著書の方の提案で実施されたそうですが、そもそも記者とMLBの選手との生活レベルの大きな違いがあるからこういった懇親会自体を行う選手がほとんどいない上に、その懇親会の翌日に、松井選手の方から前日あった記者1人1人に対して「Hey ○○ How are you?」と名前で呼びかけて挨拶をしたそうです。

参加した記者の方が9名とそれほど多くはないにしても、メジャーの選手から名前で声をかけられたことがない記者の方からすると、ちんと顔と名前を覚えている松井選手自ら挨拶に来られて悪い気はしないですし、こういう姿勢一つとっても、松井選手の人間性を物語っているように感じました。

ヤンキース流広報術



ヤンキース流広報術
posted with amazlet on 07.06.09


広岡 勲
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