噂の拡がり方—ネットワーク科学で世界を読み解く
TBSのヤレデキ!世界大挑戦という番組で
「どっちがキレイ?日本イケメンvsニューハーフ美女メークで対決」
タイの各地域で一番美人という噂のニューハーフの方達と、日本の若手イケメン俳優や芸人が女装して対決するというのをやっていたのですが、各地域で一番美人という噂のニューハーフを見つけるのに、ニューハーフの人に、
「あなたが一番美人だと思うニューハーフは誰ですか?」
というインタビューを数十人にした結果、選ばれた人がそれぞれ番組にでていました。
その代表に選ばれた人と、実際にインタビューに答えた人はお互いに面識があるかどうか、わかりませんが、○○○さんが美人で有名というような噂は簡単に広まるかなぁと思います。
というのも、先日読んだ噂の拡がり方―ネットワーク科学で世界を読み解く (DOJIN選書 (9))に書かれているような、最近のネットワーク化学で、ある程度証明できていることがあるそうです。
本書の例で、日本最北端の海岸で暮らす人から兵庫の中学生といった一見すると、全くつながりがなさそうな人的ネットワークは、6人から10数人程度でつながる「小さい世界である」ことが実験によってある程度証明されているそうですが、
個々人が自分にとって有利なつながりをもとうとする単純な原理ですと、特定の人が、つながりの拠点となる”ハブ”になると、そういう人を頼ろうとする人がますます増えてきて、結果的にその”ハブ”としての機能がどんどん強化されることで、小さい世界のグループと、また違う小さい世界が、この”ハブ”によってつながれるそうです。
〜中略〜
たとえば、私たちが有名人やカリスマ店員と知り合いになりがったり、設備が充実した拠点につなげようとしたり、既存の反応系を再利用しようとしたりするのは、よくあることですね。
噂の拡がり方—ネットワーク科学で世界を読み解く P.119より
私も日々色々な人と会うのですが、意外な所でのつながりを感じることがあり、そんな時には
「世の中狭いですねー」
と話すのですが、そんなことを裏付けてくれることがこの本には書かれているので、ネットワーク科学の入門書的な位置づけとしてオススメの本です