基本的には私は朝はご飯を食べるので、”飽きない食事”といったらやっぱり白いご飯とみそ汁にプラスおかずっていう組み合わせになるのですが、人によっては朝はパン派という方もいると思います。
そんなパン派な人に「飽きないおいしさ」というのをイメージに超熟というパンのブランドが出来上がるまでが書かれている超熟ヒットの理由という本を読みました。
超熟の製法は、湯種製法というものを使っているそうですが、小規模なパン屋さんなどならまだしも大量生産となると品質にバラツキがでやすいそうで、
この製法はパンづくりに従事する者なら誰しもが知っていたが、どのメーカーも手を出さないアンタッチャブルな領域だった。ということで、この製法を取り入れるのはなかなか勇気がいるそうなのと、実際にこの製法を取り入れて、無事に商品完成して、一安心というわけではなく、その後のオペレーションが実は大変のようです。
超熟ヒットの理由 P.23より
どういうことかというと、安定した品質を維持するために、
本来やるべきことを手を抜かずにやる。その一言に尽きる。計量、温度管理など、単純な各工程で正確さが求められる。単純であるがために、ひとりが手を抜けばそれがダイレクトに品質に影響する。この当たり前のことを365日、繰り返すということが実は容易ではない。
超熟ヒットの理由 p.114より
超熟の誕生前の敷島パン時代には、地元の名古屋では有名な会社だったが、全国規模で見ると、業界最大手のヤマザキの2番手という位置づけが続いていたが、2番手争いも混沌とする中で、危機感を感じた所から、この超熟が生まれるきっかけになったのですが、超熟に関わる人達みんなが、「超熟」というブランドを大事に大きく育てていこうとしていく過程において、志が1つになり、その結果、それ以前には、組織の中にただよっていた閉塞感が打破されていったというのが本書から読み取れた内容でしょうか。
プロジェクトX風な感じで、あっという間に読めるので、そういうジャンルが好きな人や、パン好きな方にもオススメです。
超熟ヒットの理由―「食パン」から学ぶブランドNO.1物語
posted with amazlet at 10.02.14