不透明な時代を見抜く「統計思考力」
最近は少しずつ本を読む時間も取れるようになったので久しぶりに書評を。
学力低下は錯覚であるの著者が書かれた本で、自分で考える事の大切さをとかれているがそのベースとしてしっかりと自分でデータを読めるようにというのが根底にあってこの本を書かれているようです。
本書はおおまかに三部構成になっており第一章では、元データに当たることの大切さを示し、第二章ではデータを使った分析方法の中で正規分布や偏差値などを取り上げて最後の第三章ではそれまでの話を踏まえてさまざまなデータからどんな未来が予測出来るのか自分で考える方法を示すという形で展開されています。
以前に比べて一次情報(例えば、政府が公開している各種統計情報)が入手しやすくなった世の中において、
「評論家/コメンテーターの言う事を鵜呑みにせず、事実としてのデータから自分なりの推論をたてて世の中を見て良く必要があるんじゃない?」
と思っている自分としては著者の方ががいわんとすることは共感出来るとともに、情報分析の手立てについても平易な言葉で比較的わかりやすく書かれているので、特に社会に出て2,3年くらいの社会人の人なんかがこういう本を読んで置くと
「あっ、あの先輩がつくったプレゼンのデータって誤解与えるんじゃない」
「この資料のこの数値って、自分の都合の良い部分だけ切り取ってる」
っていうのがよくわかると思うのでそういう人にはぜひおすすめします。
不透明な時代を見抜く「統計思考力」
posted with amazlet at 09.12.05
神永 正博
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