BSE問題におけるリスク評価
こちらにあった情報によると、全頭検査に要した費用が2年半で約100億円とのことです。検査の精度が100% で絶対に見落としがないというのなら、この問題の対策としては妥当だと思うけど、実際には100%というのはあり得ないだろうから、そうなると、やっぱり全頭検査には意味がないように思う。
ある問題をゼロに抑えるというには、あまり現実的とはいえないコストがかかるわけで、だったらどこまでだったら許容できるのか、またその許容できる所までリスクを押さえるための対策に要するコストがどの程度なのかを算出して、どの対策が妥当なのかを評価するというリスク評価のことが環境リスク学―不安の海の羅針盤 という本で、取り上げれられていました。
今回のBSE問題もその考えに基づいて、全頭検査にフォーカスしすぎず、他の対策+対策に要するコストを念頭においた議論がされればよいのにと、個人的には思っています。
ついでにいうと、牛肉以外の肉類、魚介類、野菜等にもそれぞれ何らかの問題を引き起こす要因(農薬、魚介類中の水銀含有等、)を大なり小なり抱えていると思うので、結局はバランスのよい食事を取るのが、リスク回避策かと思います。