40歳からのキャリアチェンジ

20代はエンジニア・PM、30代はWeb系エンジニア向けのキャリアアドバイザー。40代の今はフリーランスで開発含めて色々やってます。技術ネタとしてはRuby/RailsとJavaScript関連あたり

スポーツビジネス

楽天が巨人に勝つ日―スポーツビジネス下克上 (学研新書)
田崎 健太
学習研究社
売り上げランキング: 90828
おすすめ度の平均: 3.5
3 「新球団創設」というロマンに関わった有名無名の男達の生き様
4 遅まきながら、の日本スポーツビジネス逆襲!?
2 表は一枚、グラフや見取り図や写真はゼロ。楽天の監督や選手やファンやスポンサーへの取材の形跡無し。巨人軍関係者についても同様
3 パの方が経営が進んでいる
5 小さな巨人と大きな楽天の対比

少し前ですが、この本読み終えたのですが、タイトルの「楽天が巨人に勝つ日」だけ見た場合に、現在の戦力を考えると日本シリーズで勝つ可能性というのは確率論からいけば高くないかもしれませんが、この本のサブタイトルに

スポーツビジネス下克上

という一文があり、このスポーツビジネスという視点から見た場合には、楽天が巨人に勝つ日というのは十分あり得るんじゃないかと思います。

楽天イーグルスのコスト削減の徹底、ソフトバンクホークスの地元密着、そして千葉ロッテマリーンズのIT利用ー陽のあたらなかった弱者(=パシフィックリーグ)の人々がいかに強者(=読売ジャイアンツを代表とするセントラルリーグ)を倒すかという手法を皆が考えていた。

ということがあとがきに書かれていて、この本が書かれたのが2008年なので、現在と異なる部分はあるかと思うけど、少なくともこれまで弱者という位置づけから抜け出せないと思われていた人々の知恵や創意工夫次第では

「あれ、結構いいんじゃない」

っていうことが特にここ数年の間で巨人以外の球団で生じてるように思います。

どの号だったか忘れたけど、雑誌のNumberで、プロ野球特集の記事で広島に今年出来た新球場のことが取り上げられていましたが、熱狂的な野球ファン以外にもカジュアルに野球を観戦しようという人向けの工夫で、寝っ転がって観戦できたり、バーベキューしながら観戦出来た(これ記憶うろ覚えなので間違っているかも)だったりして、メジャーリーグ風にいえば、野球+αを楽しむための「ボールパーク」という空気感が感じられそうで

「一度こんな雰囲気に浸って、ついでに野球見るのもいいかも」

と素朴に思いました

野球に限らず、日本の人口を考えると積極的に観戦に行こうというコアなファンの数というのはおのずと限界があり、その人達を中心に考えてしまうと、どうしても入場料収入は安定せず、スポーツビジネスという視点では弱者になるかもしれませんがコアなファンの人以外の取込み方によっては、強者に近づけるのではないかと思います。

またうろ覚えで申し訳ないのですが、日経新聞の記事でサッカーのヴィッセル神戸の取り組みが紹介されていて、自分と同世代かその上の方くらいの人を対象にしたサッカースクールを設け、しかもかなりの金額がかかるにも関わらず、申し込み殺到したそうです。

※新聞記事でとりあげていたのは、たぶんこれのことだったように思います。

ヴィッセル神戸が何故こういう取組するかというと、単に自分たちのクラブチームの試合を見てもらうだけではなく、こういった取り組みを通じて、自分たちのクラブ自体に愛着をもってもらう人たちの裾野を広げていき、長期的にクラブを支えてもらう人を増やし、クラブ経営を安定させることを目指しているようです。

単に成績が良いから勝ち負けと単純に決められないのがスポーツビジネスの世界なのかなと最近感じるのと、仕事での「勝ち組・負け組」というのも見方によっては、むしろ逆転することもあるかと思うので、スポーツビジネスを通じて、仕事を含めたキャリア観が養えるんじゃないかなぁと思っています。