40歳からのキャリアチェンジ

20代はエンジニア・PM、30代はWeb系エンジニア向けのキャリアアドバイザー。40代の今はフリーランスで開発含めて色々やってます。技術ネタとしてはRuby/RailsとJavaScript関連あたり

ビール片手にプログラマーを一生の仕事にするために出来ることを考えるトークイベントを行いました

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ソニックガーデンの倉貫さんが「納品」をなくせばうまくいく-ソフトウェア業界の“常識-を変えるビジネスモデルを出版されて、その記念にトークイベントしませんかという流れがあって、今回、このビール片手にプログラマーを一生の仕事にするために出来ることを考えるとトークイベントが実現できました。

ここ最近実施するトークイベントはおかげさまで、キャンセル待ちが出る状況で、かつ、参加率高いのですが、昨日は、過去のものと比べても最高というくらいのキャンセル待ち&参加率(15名参加予定で13名参加)でした

告知文でいくつかテーマをピックアップしておいたのですが、参加者が聞きたいであろう関心ごとがあると思ったので、こんな感じで当日簡単にアンケート取りました。

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みなさんが興味・関心あるテーマ+αという感じでひとまず

  • 納品の無い受託開発
  • プログラマーという仕事について
  • 年に2回合宿をして何をするか?

という3つの切り口で以下まとめます。

納品の無い受託開発

最初に、参加いただいる方の属性を簡単に確認するために質問をした所

  • ソニックガーデンのことは知っている
  • 「納品」をなくせばうまくいくの書籍を購入されてる人が半分以上いた

という状況だったので、倉貫さんの自己紹介はスキップして、告知文でも触れていた納品の無い受託開発についての話題から触れていきました。

そもそもこれをやろうと思った経緯について

自社サービスをやっていて、そちらが成功して安定してきて、次の成長の機会を考えていた時期があったそうです。

次の成長を考えた場合に、

  • 自社サービスxAgileは相性がよく、実際にそういうやり方で成功してる企業が他にもあった
  • 前職で一括請負による受託開発をしていて、そういう形ではない何か新しい受託開発が出来ないかと考えていた

というようなことを踏まつつ、必要なときに必要なだけ利用できるクラウドサービスのやり方にヒントを得て、新規事業とか会社を立ち上げるような方を対象にしてこの納品の無い受託開発というやり方を思いついたそうです。

納品の無い受託開発をお客さんは最初から理解してくれたのか?

新しいモノややり方というのは受け入れづらいという人が多いと個人的に思ってるので、こういう納品の無い受託開発という新しいやり方について、最初からお客さんが理解を示してくれたのか気になったのでお伺いしてみました。

実は、このやり方については、お客さんの方から持ちかけられた話がキッカケだったそうで、そういう点では最初から理解があるお客さんだったとのことでした。

プログラマーという仕事について

ソニックガーデンにおけるプログラマーの役割が一般のそれとは異なる

本編のトークイベント前の交流会の段階で、倉貫さんと参加者との会話でもこの件は話題になっていました。

プログラマーというのは、分業制で、仕様書に沿って決められた通りに作るというのが一般的なイメージで、かつてはそういう役割だったかもしれないが、現在はそういうスタイルの仕事はかつてに比べると圧倒的に少なくなってるし、現在期待されるプログラマーという役割はそういうものではないという感じのお話が出ました。

※ 余談ですが、倉貫さんは、他の人からプログラマーではない言葉を考えた方が良いのではということを言われるそうですが、あえてそのままプログラマーという言葉を使い続けているとのこと。

ソニックガーデンのプログラマーは大変じゃないのか?

ソニックガーデンのお客さんは新規事業/新規サービスをインターネットを通じて提供することを考えてるところが多いそうで、業界・業務というのは別に特化しておらず、3ヶ月を目処にローンチするようなことを前提にお客さんとコミュニケーション取りながら開発&運用をしてくそうです

そうなると、前提となる業務・業界知識のような所もお客さん毎によって当然変わってくる上に、ベースとなる技術もお客さんの要望に答えるために、常に一定水準を満たしてないといけないため、ソニックガーデンで働くプログラマーは大変そうだなぁと横で聞いて思ったので

「ソニックガーデンのプログラマーは大変じゃないですかね?」

と素朴に思ったので聞いたのですが、そもそも万人に出来るような仕事を目指しておらず、少数精鋭で小さくあることを考えてるので、当たり前という感覚をお持ちとのことでした。

これに関連しそうなことを1つ書いておくと、この後の参加者からの質問の中でなぜRubyで開発をしてるのか?というのがありました。

元々倉貫さんがRuby/Ruby on Railsでの開発をしていたからというのもあるそうですが、それに加えてRuby/Ruby on Railsでの開発については、出来る人とそうでない人とのスキルレベルの差が出やすいというのも根底にあるそうです。

誰もが出来ることをやってない少数精鋭なソニックガーデンという会社というかチームを考えると、こういうスキルレベルの差が激しい技術を採用しているのはプロフェッショナルサービスを提供するという発想が根底にあるんだなぁと改めて思いました

プロフェッショナルサービスを提供するという件については倉貫さんが書かれたこのエントリが参考になるかと

年に2回合宿をして何をするか?

リモートで働いてるメンバーもいるため、年に2回合宿をしてるそうです。以前は開発合宿的な感じだった時期もあるそうですが、日頃から開発合宿のような感じで仕事をしてるので、そういうことはせず、現在は、個人のビジョンと会社のビジョンについて考える場としてるとのこと。

どういうことかというと、個人のビジョンとして例えば

  • 将来は田舎で暮らしながら開発の仕事をしたい
  • 技術をとことん極めたい

というのがあったとします。

10人いれば、当然のことながら個々のベクトルは異なるため、それらが完全には一致しないかと思います。

会社というくくりで考えた場合に、その個々のベクトルを包括するような大きなビジョンがあるうちは、会社も個人も双方幸せな状況なので、そういう認識をお互いに確認するために合宿という場を活用されてるとのこと。

イベント&書籍の中でも小さい会社を目指してるというお話があったのですが、会社が小さいからこそ、個々のベクトルを包括するような大きなビジョンを描きやすいし、そういう利点を最大限活用されてるのかなと感じました

他にもまとめきれない程に話題が満載なイベントでした

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途中、参加者同士自己紹介してもらいつつ、倉貫さんに聞きたいことを書き出してもらって、それを受けて、いくつか倉貫さんからお話いただきました。

ギルドについての質問、リモートで働いてることについての質問や、創業してから辞めた人の話とか、何名くらい採用面接したのか・・ととにかくまとめきれないくらいに話題満載の濃密なイベントで、今回も企画&運営してよかったと思うし、フリーランスとしての初仕事も3時間近くかけてこうやってブログにまとめられて、無事に終えられたかなと思ってます。

ちなみに、倉貫さんの言葉を借りると、ギルドの仕組みはAKB48みたいなものらしく、ちょっとググッたらAKB48のメンバーは誰に雇われている?(つづき)というエントリを読んでて、あー確かにギルドの仕組みはそうだなと一人納得しました(^^)

最後にですが、毎回会場を利用させてもらってるCo-Edoの田中さん、今回こんな感じで素敵な料理&ビールをスポンサーしてくださったPROsheetの中川さん&田口さんどうもありがとうございました!

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