サッカースカウティングレポート−超一流のゲーム分析−
この本を手にとって読んでみた理由は?
このブログを書いている時点ではすでに終わったけど、サッカーワールドカップが開催前に借りてより深くサッカー観戦しようとおもったのがきっかけ。
ちなみにこの時期読んでいた本は他にもあって、会社のブログでもサッカー観戦の初心者でもサッカーの見方は1日で変えられるというエントリを書いたときに紹介したサッカーの見方は1日で変えられるとかもありました。
本の概要は?(どのような本か?)
著者の小野さんは、実際にサッカー日本代表のスカウティングされていた方で、上記のサッカーの見方の本よりもさらに一歩踏み込んでいて、自分がそう感じたのは、監督を含めたベンチにいる人達がどういう視点で戦術を練っているのかというのが垣間見えたところがとても参考になりました。
サッカーは11人同士で行うスポーツであり、自分達の長所、短所を相手に悟られないように試合を進めていくのかというある種の駆け引きみたいな部分まで踏み込んだ形で、フォーメーションなり、選手交代をしていくという部分の説明などは、さすがに、代表チームのスカウティングをしていた人ならではの視点なのかなと感じました。
この本を読んで印象に残ったところは?
特に印象に残ったのは、マイアミの奇跡と言われた1996年のオリンピックでの日本がブラジルを破った試合についての解説。
あの得点シーンもブラジルの連携ミスで、運良く奪った1点という程度の印象しか残っていませんでしたし、実際にあの得点シーンについても上記リンクはったウィキペディアにも詳細は記載されていません。
あの試合におけるスカウティングについて書かれているのですが、日本の守備側視点でいけば、相手の攻撃陣(べべット、リバウド、サヴィオ、ジュニーニョパウリスタ)で、それぞれの選手のホットラインがあったらしくそこをどうカバーするかという部分だったり、そもそもロベルト・カルロスとのマッチアップをどうするかととにかく考えないといけないことが多すぎるように思いますし、そこだけでもつけいるスキがなさそうに思います。
とはいえ、攻撃部分においてはつけいるスキがあったそうで
- GKとDF(アウダイール)との連携不安
- 相手のDFのロナウドという選手のクセ(相手の左サイドからのボールに対して、ボールウォッチャーになる)
というのが事前のスカウティングからわかっていたそうです。
上記ウィキペディアに得点シーンについて触れてあったので引用します。
左サイドにいたウイングバック・路木龍次が、ブラジルのディフェンスラインとゴールキーパーの間のスペースを目掛け、山なりのボールを放り込んだ。そのボールを狙って、フォワード・城彰二が逆サイドからゴール前に走り込む。それに気づいたブラジルのディフェンダー・アウダイールが城のチェックに向かったその時、ボールをキャッチしようと飛び出したブラジルGK・ジーダと激突。
となっています。
左サイドからのボールに対してボールウォッチャーになりがちという相手のDFロナウドだったり、DFのアウダイールとGKのジーダの連携の弱さをつき、そこを選手全員で理解していたからこそ、本来中盤下がり目の伊東選手が、あの得点シーンの時には前線に位置していたんだなーというのがこの本を読み終えて理解できました。
その他
ワールドカップが終わり個人的に印象に残ったのは以下3つでした
- ドイツ。(特に守から攻への切り替えの時の迫力)
- イニエスタ(体幹が強いからか、体全体のバランス良さそうで変な力みがないように感じた)
- ロッベン(EURO2004の時がすごく印象的だったけど、その時と同じ位印象に残った。健康体だとやっぱりスゴイ)
この3つのうち、2つは、ブンデスリーガ勢なのとつい最近我が家にHDDレコーダーを導入したこともあって、今シーズンからヨーロッパサッカーを本格的に見たくなってきた。
それっていうのも、サッカー観戦の初心者でもサッカーの見方は1日で変えられると、このサッカースカウティングレポート−超一流のゲーム分析−を読んでこれまでよりも、サッカー観戦を深く出来るようになったからなのかもしれません。
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